ファントム・ヘルハウンドに狙われていたのは、魔法使いに憧れる青年、奈良瞬平だった。ヘルハウンドを撃破した晴人が、改めて瞬平を見つけると、すごい人だかり。何と瞬平くん、ファントムに襲われた時に、眠っている能力が覚醒して魔法を使えるようになったとか。「チチンプイプイ」と呪文を唱えて指先から炎を出す瞬平に、テレビ番組まで取材に現れる。そんな簡単に魔法使いになれるはずがないと不審がる晴人ですが……
人間の心のなか、劇中ではアンダーワールドと呼んでいますが、ここで登場するドラゴンにもちょっと秘密が(^^;
第1話でバイクと合体し、ウィザードを乗せて縦横無尽の空中戦を披露したわけですが、実は実はもっと凄いことができるみたいです。仮面ライダーといえばライダーキック…… では、ドラゴンの背中に乗ったウィザードが必殺キックの指輪を使ったらどうなるのでしょう? 驚天動地の必殺技に乞うご期待!
放映を見て気付いた方もいらっしゃると思いますが、実はウィザードから撮影機材を変更しています。ALEXA(アレクサ)というARRIのカメラなのですが、その圧倒的な色の良さから、監督やカメラマンから待望されていたカメラです。これでライダーシリーズもフルHDに完全移行。しかし、困るくらい綺麗に映ります。(^^;
これまでオーズのタイトルバックや、劇場版で使用していたのですが、テレビシリーズのシステム(撮影から仕上げまで含め)で運用できるか、なかなか決断できないところがありました。しか〜し、ついに満を持してテレビシリーズに投入です。ちなみに、欧米ではテレビシリーズで使用している作品があるのですが、日本では多分初めて。技術スタッフには色々取材が来ているようです。
実はここまで綺麗に映るのは逆に大変、と及び腰だったのですが、テスト撮影の結果、
中澤監督「コートの裾をひらひら見せるためには、ハイスピード(5倍まで上がります)が常時必要なんじゃないですか?」
松村カメラマン「どう見てもARRIのほうがいいだろう。単玉も使えるし」
のダブル攻撃に押されてだったりします。特撮・合成スタッフの皆さんすいません。とはいえ、出来上がりの画を見ると、変更してよかったな〜、監督・カメラマンの言うことは正しかったな〜、と思う美しさ。是非是非ご堪能下さいませm(_ _)m
手から炎を出す“魔法”を身につけたと大喜びする瞬平(戸塚純貴)。子供たちの前で“魔法”を披露していると、テレビ番組の司会者だという田島 (金剛地武志)から声をかけられる。さっそくその場での取材に応えて、何度も指先から炎を出す瞬平。田島はそんな瞬平に生放送の番組への出演を依頼。有頂 天になった瞬平も快諾する。
瞬平は偶然出会った晴人(白石隼也)にさっそく「魔法使いになった」と報告。手から炎が出せるようになった、と“魔法”を披露しようとするが、なぜか晴人の前では何も起こらない。
一方、晴人は「炎」という言葉に不審を抱く。ファントム、ヘルハウンドもウィザードに向かって炎で攻撃してきた。まさか、死んだと思ったヘルハウンドが生きており、ゲートの瞬平をだまそうとしているのでは…。
晴人は瞬平に「ファントムにだまされている」と警告するのだが、瞬平はそんな晴人に反抗。炎が出なくなったのも晴人が魔法で邪魔をしているせいだ、と思い込み、「もう僕に近寄らないで」と突き放して去っていく。
そんな一途な瞬平に「自分もファントムと同じことをしたのかもしれない」と落ち込む晴人に、輪島(小倉久寛)は初めて晴人とコヨミ(奥仲麻琴)と
出会ったときのことを語り始める。自分が作った指輪で晴人を過酷な戦いに巻き込むことになったことを後悔する輪島。しかし、晴人はファントムと戦う固い意
志を示し、輪島を逆に勇気づけたのだった。
そんな輪島の話に思わず頬を緩ませる晴人。新しい「ライト」の指輪を握りしめ、戦いに突き進む気持ちを新たにする。
翌朝、瞬平が生放送の番組に出演。凛子(高山侑子)から報告を受けた晴人はテレビを見た瞬間、すべてを察知する。番組の司会者・田島の正体はヘルハウンド、彼は生放送で瞬平から魔法の力を奪い、恥をかかせることで絶望の淵につき落とそうとしていた。
晴人がにらんだ通り、瞬平の指先からは炎が出ず、スタジオからは失望の声が。ショックを受ける瞬平の前で田島はヘルハウンドに変身。炎で瞬平の幼いころの愛読書だった絵本を燃やしてしまう。瞬平はがっくりとヒザをつき、絶望の淵へ…。
そこへ警備員のチェックを突破した晴人が駆けつけた。ウィザードに変身すると、ヘルハウンドの影に身を隠しながらの巧みな攻撃に苦戦するが、「ライト」の指輪で光を呼び込むと形勢逆転。最後はウォータースタイルからのスラッシュストライクで撃破する。
そして、絶望しファントムを生み出す寸前にまで追い込まれた瞬平にエンゲージリングを。アンダーワールドへと侵入すると、圧倒的なパワーで瞬平の 幼いころの世界を破壊しようとするサイクロプスを発見。ドラゴンを召喚し、ウィザードラゴンによるキックストライクでサイクロプスにとどめを刺す。
凛子が「面影堂」へやってくると、晴人の肩をもむ瞬平が。なんと魔法使いになることをあきらめた瞬平は、せめて晴人の手伝いをすることに決めたという。
瞬平の指に光るエンゲージリングを見て、自分と同じか、とつぶやく凛子。互いに自己紹介すると、さっそく凛子が持ってきたドーナツで大盛り上がり。
その輪に輪島も加わり、肝心の晴人はドーナツに手を出すこともできず…。
「どうしてこうなるかなぁ…」。
うるさくなった「面影堂」にあきれ返るコヨミのつぶやきが…。
何故か瞬平も魔法を使えるようになったのだが・・・。