コヨミ(奥仲麻琴)を連れて、青い魔宝石を手に入れた場所を探しに森へとやってきた晴人(白石隼也)。しかし、同じ場所をグルグルと回っているだけで一向に見つからない。どうやら簡単にはたどりつけないらしい…。
一方でそんな2人を遠くから見守るワイズマンの姿が…。
ミサ(中山絵梨奈)が新たなゲート、達郎(延山信弘)を発見した。パワーが甦りやる気満々のユウゴ(篤海)に「絶望の淵に落としなさい」と命じるミサ。ユウゴも喜んで仕事を引き受ける。
凜子(高山侑子)はクリスマスでにぎわう街でサンタクロースとなってキャンペーンのお仕事中。そんな恥ずかしい姿を晴人とコヨミに見られ、懸命に「仕事よ!」とごまかすのだが…。と、そこへクラーケンが飛んできた。
駆けつけた晴人はグールに襲われる達郎を発見。ウィザードに変身しグールを一掃すると、達郎を保護する。
しかし、当の達郎はゲートであることを説明しても理解するどころか、ケンカ腰で自分の邪魔をするなと晴人らに言い放つ。
「今日は俺の希望の日なんだ!」。
達郎の言う「希望の日」に引っかかる晴人だが、達郎はそんな晴人を振り切り、さっさと「面影堂」から出て行ってしまう。
とはいえ、ゲートを守らないわけにはいかない。ファントムではなくグールしか現れなかったことに不安を抱く晴人は、瞬平(戸塚純貴)、凜子と達郎を見張ることに。
そんな達郎はガソリンスタンドやら、ティッシュ配りやら次々とバイトに精を出している。「希望の日」と関係があるのか、それとも単なる働きものなのか?
ふと「つばめ園」という養護施設で足を止める達郎に、晴人は声をかけるのだが、「つばめ園」の園長(小倉一郎)に声をかけられると達郎はあわてて逃げて行ってしまう。
園長の話によると、達郎は幼いころに両親を亡くし「つばめ園」で育てられたという。が、乱暴な性格が災いし、学校などで問題を起こすと3年前に園を飛び出してしまったとか。園長は以来連絡がとれなくなっていた達郎を心配していたらしい。
バイトを終え、たくさんのプレゼントを抱えて歩く達郎の前に晴人が現れた。園長が言っていたクリスマス・イヴにこっそりプレゼントを園に届けてい たのは達郎だったのか。晴人に見抜かれ、観念した達郎は自分も幼いころにプレゼントをもらい希望を与えてもらったこと、その希望を成長した今、迷惑をかけ た「つばめ園」の子供たちに与えたい、とプレゼントを贈るようになったという。つまりは子供たちの「希望」は、自分の「希望」でもあったのか…。
そんな達郎を晴人も手伝うと言ったそのとき、すべてを聞いたフェニックスが現れた。達郎のプレゼントを破壊すれば、ゲートは絶望の淵に落ちる。が、フェニックスの目的はそれだけではなかった。
「俺はただ、てめえと遊びたいだけさ、魔法使い」。
不敵に笑うフェニックスを前に晴人はウィザードに変身。さらにフレイムドラゴンに変身し、以前にフェニックスを倒した技を繰り出すが、今回はあっさりと受け止められてしまう。
不死身のフェニックスの反撃を受けたフレイムドラゴンは大きく弾き飛ばされると、達郎のプレゼントもフェニックスの炎によって燃やされてしまう。
達郎が絶望してしまう!
フレイムドラゴンはウォータードラゴンに変身。「ブリザード」リングでなんとかフェニックスを氷漬けにすると、尻尾でフェニックスの体を破壊する。
絶望の淵に落ちる達郎に「エンゲージ」リングをつけ、アンダーワールドへと飛び込んだウィザードは怪物ヘカトンケイルを撃破。ホッと息をつくが、なんとウィザードの前にサンタクロースが。サンタはウィザードにプレゼントの小さな箱を渡す。
現実世界へと戻った晴人だが、プレゼントは灰になってしまった。達郎は助かったがプレゼントは…。が、晴人はそのときサンタクロースからもらった
箱を開けると、中からは「メリークリスマス」リングが。その指輪を使うと、なんとプレゼントが元通りに蘇ってしまう。役目を終えた指輪は晴人の指から消え
て…。
こんな魔法があるのか?それとも奇跡?あのサンタは本物…?
元に戻ったプレゼントを「つばめ園」の玄関先に置いた達郎。黙って立ち去ろうとすると園長が声をかけた。
「ここはお前の家だ」。
優しい園長の言葉に誘われ、中へと入っていく達郎。
幸せそうな2人を笑顔で見送る晴人、瞬平、凜子を祝福するかのように、空からは雪が舞い落ちてくるのだった。