メデューサにあっさり騙され、晴人と対立する仁藤。ゲートである及川を巡り、ファントム・ヒドラを加えた三つ巴の乱戦が始まる。しかし、晴人もヒドラも引くはずはなく、仁藤はついに及川を攫って姿を消してしまう。
呆れていいのか、怒っていいのか、晴人たちはとにかくゲートの素性を洗うのだが、どうやら及川は結構有名な画描きさんだったらしく…
一方、及川を攫ったはいいが、どうすればファントムを生み出すのか判らない仁藤。仕方なく、及川の家に住み込むことにするが…
人がいいのか悪いのか、人の話を聞くのか聞かないのか、まったく仁藤くんの暴走で物語はややこしい方向に。ゲートを巡って晴人、仁藤、ヒドラの三方からの綱引きが始まりました。しかし、仁藤くんがファントムを食べなければ死んでしまうのも事実。明日をも知れない命でありながら悲壮感ゼロ(by凛子)の仁藤くん、ファントム、それを生み出すゲート、その真実を知った時、何を思い、何を選ぶのでしょうか?
そして、晴人の体に棲むドラゴンはアンダーワールドでは姿を現し、ファントムと戦うのですが、仁藤くんの体に棲みついたキマイラは? ライオン、ファルコン、ドルフィン、カメレオン、バッファローと獣が合成されたキマイラの真の姿が明らかになります。
さらに、コヨミに黄色い魔宝石を渡した謎の青年。どうやらファントムのようですが、一体何を考えているのでしょうか? これまで、火の竜、風の竜、水の竜、と進化してきた晴人ですが、やはり黄色い魔宝石を加工して指輪にすれば… ウィザードランドドラゴン、堂々登場です!
おまけ…
ファントム・ヒドラの人間態はなぜかボンベを背負ったダイバー。この寒いなか、なぜに潜水? そのフィンは歩くときに必要なのか? 疑問だらけの凄い奴です。ちなみに、18話では川をザバザバ泳ぐダイバーを見て感動する小学生たちがいたのですが(彼らの情報から晴人がヒドラに辿り着く)、尺の都合でカット。シュールだったと思うのですが、残念(^^;
そして、そんなダイバーを演じて頂いたのは中川素州さん。本当に寒いなか、誠に申し訳ありません。その何の説明もしてくれない意味不明さを、とぼけた演技で表現頂き、誠に有難うございました。いや〜面白い。
ゲートの及川(池田政典)をめぐって三つ巴の戦いを繰り広げるウィザード、ビースト、そしてファントムのヒドラ。どうにも決着がつかず苛立ったビーストはファルコマントに変身すると、及川をさらって飛び去ってしまう。
及川を前に仁藤(永瀬匡)は、あんたの中のファントムが欲しいと訴えるが、どうすれば及川からファントムが生まれるのか方法がわからない。そんな仁藤の話を及川が信じるはずもなく、さっさと家へ帰ろうとする。
及川の家についていった仁藤は、及川が病気で妻(鈴木智絵)を失って以来一人寂しく生活していることを知る。
「妻が死んでから私は絵が描けなくなった」。
自らが描いた妻の肖像画と話すことだけが生きる希望だ、という及川に、さすがの仁藤も言葉を失ってしまう。
ゲートが画家の及川であることをつかんだ晴人(白石隼也)は、瞬平(戸塚純貴)、凛子(高山侑子)とともに及川の自宅へ。鉢合わせした晴人は、仁
藤を庭へと連れ出し、ゲートが絶望したときにファントムが生まれること、ファントムが生まれたときゲートの命も失われることを説明する。
「…ウソだろ…」。
初めて真実がわかり、動揺する仁藤だが、ファントムの魔力を食べないと生きていけない自分はどうすればいいのか。そんな問いかけに晴人は、明日の命より、まずは今日の命だ、と言い放つ。
凛子からも晴人が自らの命をかけてゲートを守っていることを聞かされ、頭をかきむしる仁藤。晴人らが及川から妻の肖像画が生きる希望と聞かされている間にも、一人庭でバーベキューをしながら思い悩む。
「明日のためにゲートを犠牲にするのは後味が悪い。かといってもファントムを食わないと俺が死んじまうし…」。
明日の命よりも、まずは今日の命…。仁藤は改めて晴人の言葉を思い返していた。
及川が「面影堂」に避難することになった。及川の希望、大切な妻の肖像画をそっと布で包む晴人。そのとき肖像画の裏にあるものを見つけて…。
晴人らはまだ答えの出ない仁藤を残し、及川とともに「面影堂」へ移動。しかし、その途中、待ち構えていたようにヒドラが現れた。どうやら及川の自宅を見張っていたらしい。
「おかげでゲートの心の支えもわかった」。
晴人はウィザードに変身。ヒドラに向かっていくが、それはワナだった。いつのまにか現れたグールが逃げようとした瞬平、凛子、及川を取り囲むと大切な肖
像画を奪ってしまう。ここぞとばかりヒドラはウィザードではなく、肖像画を破壊。大切な絵はボロボロに砕け散ってしまった。
ショックを受けた及川はがっくりと跪き、絶望の淵へと落ちていく。そして、その体がひび割れ始めた。
が、ヒドラと戦うウィザードは及川に近づくことすら出来ない。
いよいよファントムが生まれてしまう…と思ったその時、仁藤が現れグールを蹴散らした。
「明日のことを今日は考えないことにした」という仁藤はビーストに変身。「ゲートは俺が助ける」と宣言すると、及川に「エンゲージ」のリングをはめて及川のアンダーワールドへと入っていく。
そのアンダーワールドで巨大ファントム、バンダースナッチと遭遇するビースト。自らのファントム、キマイラとともに圧倒的なパワーでバンダースナッチを撃破する。
一方、地上ではウィザードのもとに新たなリング、「ランドドラゴン」と「グラビティ」がもたらされた。苦戦していたウィザードだったが、ランドドラゴンに変身すると「グラビティ」で重力を操り、ヒドラを圧倒。最後は「スペシャル」で撃破する。
なんとか絶望の淵から甦った及川だったが、肖像画は粉々になってしまった。しかし、晴人は及川に肖像画の裏にそっと隠してあった及川の妻の手紙を手渡す。
「私のことを振り返るより、新しい絵をいっぱい描いて。それが私の希望」。
手紙を読んだ及川は新たな希望を手に入れる。
仁藤の協力に感謝する晴人だが、自分は責任をとっただけ、と素っ気ない。そんなやり取りを見ていた瞬平は、晴人が仁藤のアンダーワールドへ行き、
ファントムを倒せばいいのでは、と提案。仁藤も受け入れようとするが、「エンゲージ」の指輪をはめてもらいそうになったところで拒否する。
「俺は男に指輪をはめてもらう趣味はない」。
あくまでも晴人をライバルと決めつけて一人去っていく仁藤。晴人らはあきれ顔でその背中を見送るだけだった。
ファントムに狙われているゲート、及川の身柄を保護するために行方を追っていた晴人。
再びファントムに襲われているところを見つけるのだが、ファントムとの戦いの中でビーストが現れ、及川をさらわれてしまった。
突然、晴人を攻撃し始める攻介。
及川を前にそれぞれの思惑が交錯し、ヒドラ、攻介、晴人の三つ巴の戦いが繰り広げられる。
だが、しびれを切らした攻介は、2人を突風で吹き飛ばし、及川をさらってどこかへ飛んで行ってしまう。
魔力を食うため、ファントムを出そうとする攻介は、及川から色々と話を聞き出そうと、彼の家までついていく事にする。